言葉って難しい・その2

前回の記事「言葉って難しい」では、どれだけ言葉を重ねても伝わらなかったり誤解されたりする、言葉というものの難しさとその要因についてお伝えしました。今回はその続きになります。

私は言葉について考える時、
「論理哲学論考」で有名な
哲学者ヴィトゲンシュタインの話を思い出します。
ヴィトゲンシュタインは最初の頃、
「世界を記述する言葉以外は、無意味」
と言っていたそうです。

しかし彼は途中から、
「全部間違っていた。言葉は全て言語ゲームに過ぎない」
と言って周囲を驚かせます。

言葉は世界を正しく写しとるものではなく、
言語ゲーム内のプレイヤー間で交わされる営みであると。
私はこのエピソードを知った時、すごく印象強く感じました。

「言葉は世界を正しく写しとるものではない」
これは最初に述べたように、どれだけ言葉を重ねても伝わらなかったり誤解されたりということが起こる原因になりますよね。このように、言葉そのものには限界があるということは、多くの人が感じていると思います。

このヴィトゲンシュタインの言葉について、
哲学者の平原卓氏は、著書「読まずに死ねない哲学名著50冊」で
「言語に真理はなく、あるのは言語ゲームにおける偶然の一致だと解釈できる」
と述べています。

しかし平原氏は、
「偶然の一致しか存在しないという主張は、普遍性を目がける哲学の営みを相対化してしまう」つまり、哲学は普遍性を目指すものだから、偶然の一致に結果が左右されると言ってしまうと、
哲学として成立しなくなってしまうのではないか、と主張し、
「私たちにいま求められているのは、そうした相対化の考えにあらがい、
どのような条件が共通了解を可能とするのかについて明らかにすることなのだ」
とも述べています。

私は、恒美(ひさみ)さんが言っていた
「人が発する言葉は、言葉そのものだけでは判断できない。
言葉に宿るエネルギーによって違ってくる」
という言葉を思い出しました。

ここで指摘された、相対化にあらがい共通了解を可能とさせ、
哲学を普遍的に成立するための視点が何か必要なのだとしたら、
もしかしたら恒美さんの言う「言葉に宿るエネルギーという視点」なのではないでしょうか。

こんな風に恒美さんが示してくれるエネルギーの世界は、
難しいなって感じることも、シンプルに考えられる材料やヒントを与えてくれます。それが私には、とても面白いのです。

 

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